子どもに読ませたい英語絵本

② プラスチック問題を考える、SDGs時代の必読ノンフィクション絵本
文・高橋美由紀(愛知教育大学名誉教授)

【今回ご紹介する絵本】
『Eco Explorers: A Planet Full of Plastic: and how you can help』
(ペーパーバック – 2019/9/19 発行)
英語版 Neal Layton (著)

地球規模の環境問題をテーマにしたノンフィクション絵本

この絵本は、地球規模の環境問題―特にプラスチック汚染―をテーマにしたノンフィクション絵本で、SDGs(持続可能な開発目標)の「目標12:つくる責任 つかう責任」とつなげて考えることができます。

日常生活にあふれるプラスチック製品の存在や、その廃棄物がもたらす環境問題に気づいてもらうところから始まり、それらが「なぜ分解されないのか(非生分解性)」についても科学的に説明しています。またそれらの廃棄物の動物や人間への影響を分かりやすく示すとともに、読者に対して「あなたにもできることがある」と、リサイクルなど、それらを減らすための行動についてのアイデアを紹介しています。

著者Laytonによるコラージュスタイルのイラストは、視覚的な魅力と理解促進の両面を兼ね備えており、深い印象を残しています。

平易な英語表現で理解する、プラスチックが動物に与える影響

英文表現は平易ながらも示唆に富んでおり、たとえば以下のような文章を通じて、環境問題の深刻さを自然に理解できるよう構成されています。

"A huge amount of this plastic eventually ends up in the ocean."
(大量のプラスチックは、最終的に海に流れ着きます。)

"Some of it floats to the top of the ocean and stays there. Some of them get tied up in it. / And some of it sinks to the bottom of the ocean and stays there. / Some of them try to eat the plastic. All of this is a really big problem for animals."
(一部は海の表面に浮かんで、そのまま留まります。一部の生き物はそのプラスチックに絡まってしまいます。そして、プラスチックの一部は海の底へ沈んで、そこに留まります。中にはそのプラスチックを食べようとする生き物もいます。これらすべては、動物たちにとって本当に大きな問題です。)

「読む+考える+伝える」を統合したCLIL教材として

海洋生物への影響を描いたこれらの表現は、文章理解だけでなく、批判的思考や倫理的判断を養うのにも役立つことから、「読む+考える+伝える」を統合したCLIL(内容言語統合型学習)教材の理想的な一例と言えます。

小学校高学年で英語運用力のある児童には、英語表現の練習にとどまらず、自らの生活と地球環境との関係に気づき、行動する力を育むきっかけ作りになると思います。

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